島根県隠岐郡海士町 島の新産業リーディング協議会
水産資源の付加価値を高める「新御食つ国・海士」環境型新漁業創造プロジェクト

地区の概要
  • 海士町は、島根半島の沖合60kmの日本海に浮かぶ隠岐諸島の4つの有人島の中の一つ、島前の中ノ島にある人口2,400人ほどの一島一町の町。
    島内には空港が無いため、本土との交通手段は海上交通しかない。島内には環境庁選定の名水百選があり、島中が豊富な湧水に恵まれている。水田農地も100ヘクタールほどあり、稲作を中心とした農業が営まれている半農半漁の島。奈良の平城京跡からは、海士が献上した貢物の木簡が数多く出土しており、古来より海産物の宝庫として御食つ國に位置づけられていた。
産業・漁業
  • 主な産業は水産業、農産業、畜産業といった一次産業である。
  • 特に水産業は基幹産業として主力である。

これまでの取組みと事業成果

  • 第三セクター㈱ふるあと海士の創設、CAS事業により高付加価値型芯商品開発販売、「白いか」の商品化、漁業者の手取り向上
  • Iターンを中心に新規漁業後継者育成、海藻の利活用方法の検討、海藻養殖の技術確立と商品化の可能性調査
  • 新規漁業就業者の着業支援、養殖による希少海藻系の商品化、サプリメント、堆肥・飼料の商品化、バイオ燃料 エネルギー商品化など検討
  • 女性加工グループによる熟成干物の商品化
  • 7年間で310名のIターン者受入、定着率は8割、農畜産業、漁業、情報、教育分野での起業がなされている。

課題

  • 漁獲量及び魚価の低下が続く中、漁協経営、漁業者の所得が低下、水産業の展望が切り拓けない
  • これまでの取組で成果が上がるも、漁業全体の波及には至らず、更なる地域資源の開発、販売促進、漁業経営の安定化に努めることが必要
 ⇒取組1.海藻養殖業を担う新規漁業者を生み出す
  取組2.海藻及び雑魚の付加価値化に向けた六次産業促進
  取組3.都市と離島の海藻版カーボンオフセット

本事業の実施目的

  • 島の有用資源「海藻」に着眼し、食用商品、サプリメント、医薬品系商品、土壌改良肥料系商品、エネルギー等バイオマス系商品の開発を視野に環境分野への漁業進出を一層明確にし離島ならではの漁業の再生・活性化
  • レンコ鯛等億漁獲される魚を活用し、島の商品である塩との組み合わせにより熟成干物の商品化を図り販路拡大を進めることで魚後輸者の所得向上、六次産業化による地域活性化
  • 取組を展開するための人材を早期に育成、新事業の展開による特色ある地域づくりを進めることで、離島ならではの地域の再生を図る

事業内容

取組1.海藻養殖業を担う新規漁業者を生み出す事業
  • 海藻の養殖生産者2名を新規に育成
  • 島暮らしツアーなどを通じ海士町での定住をよびかけ募集、現役漁師による年間を通じた漁業体験を実施
  • 研修生は漁業活動、特産品作りの実践、地域にとけこむための文化伝承活動にも参画
取組2.海藻及び雑魚の付加価値化に向けた六次産業促進事業
  • 希少海藻の生産及び商品化
  • 海藻サプリメントの商品化
  • 海藻飼料の商品化
  • 海藻バイオ燃料への可能性調査
  • 天然塩を活用した雑魚等の干物の商品化
  • 商品加工及び販売会社等起業の促進
取組3.都市と離島の海藻版カーボンオフセット事業
  • 都市住民参加による種苗生産の体験交流
  • 都市住民による海藻種苗の海への植え付け交流
  • 都市住民による海藻収穫体験交流
  • 海藻別の温室効果ガス削減可能性の調査
  • 海藻版カーボンオフセット事業の可能性調査
  • 都市団体との海藻植林交流
実施体制
【島の新産業 リーディング協議会】

海士町
海士町漁業協同組合
海の駅松島
隠岐國商工会

などにより構成
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