島の新産業創出事業
島の新産業リーディング協議会(島根県海士町)

地域が抱えている問題点や課題
○水産業や農業の技術が後継者世代へ継承されない
○Iターン者の増加に対して雇用の受け皿が不足している
○極端な少子高齢化によって地域コミュニティが崩壊の危機にある
1.漁業後継者を生み出す
2.中核的人材(商品開発のコーディネーター等)を育成し起業を促す
3.情報発信による地域コミュニティの醸成・強化

地域全体で考えた活性化に向けての取り組み

1.漁業後継者を生み出す事業
現役漁師による、漁業就業を目指すIターン者の育成⇒諸費用として本協議会より12万円/月を支給
研修生(Iターン者)に水産物の特産品づくりの実践や文化継承活動へ参画してもらう
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2.中核的人材(商品開発のコーディネーター等)を育成し起業を促す
販売促進活動のコーディネーターを採用し、海藻、海鼠、鮑、天然塩等を活用した商品開発を行うための講習会の実施(12回/年)
開発した商品の試食会等の催事を、首都圏にて定期的に開催する(5回/年)
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3.情報発信による地域コミュニティの醸成・強化
地元住民とIターン者の交流の場「食と命を考えるシンポジウム」の開催(4回)
映像制作のノウハウのある人材を地域力向上コーディネーターとして採用
商品開発や集落CMを制作できる人材を漁民ディレクターとして育成⇒首都圏へCMを配信、映画祭の開催 等
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取組成果
6名の新規漁業就業者が海士町に定住し漁業活動と地域活動に取り組んでいる。
販売促進コーディネーターを採用し、商品開発の講習会を実施し、都市部にて試食会等のイベントを開催!
海士町のCM作成と都市部飲食店での放映、新たな漁民ディレクター2名が活動開始!

1.漁業後継者を生み出す事業


  • 元の大きさの約30分の1になった干し海鼠。中国への販路開拓に取り組んでいる

  • 水揚げしたカキを大きさ(重さ)ごとに選別する工程の説明

6名の新規漁業就業者がIターン者として海士町に定住し、岩ガキの養殖、海鼠、鮑漁とそれらの加工と販売促進に取り組んでいる。

岩ガキ「春香ブランド」を生産している「海士いわがき生産㈱」にてIターン者を4名研修生として雇用。3年間の研修を経て地元の岩ガキ養殖に携わってもらう(岩ガキの養殖は2年半を1サイクルとして生産される)。1名は今年度で研修期間を終え、来年度より自立の予定。

2.中核人材を育成し、起業を促す事業


  • 海鼠の加工施設にて、生産方法や経営方法の説明

  • 豊田地区の加工施設でパッケージされたスルメイカとアゴ(トビウオ)

  • 地域力コーディネーターによって作成された豊田地区の冊子

ナマコ加工施設「㈱タジマヤ」では平成18年に東京からのIターン者が代表取締役を担っている。
豊田地区の水産加工品生産グループでは、地元民ら20数名が関わっており、特に女性が多い。地域力向上コーディネーターによって聞き取り調査が行われ、冊子が後日出版された。

3.情報発信による地域コミュニティの醸成、強化


  • 海士町を紹介する映像作品

  • 海士カフェでのワークショップ

海士町の特産品を扱っている東京の飲食店に液晶ディスプレイを設置してもらい、町からインターネットを通じて映像コンテンツを流すプロジェクトを実験中。現在4店舗で試験放送をしており評判も良い。
海士カフェというイベントを企画、運営しており、東京で飲食関係者やメディア、海士ファンの方々を招いて海士の紹介と食事会を開催し、大盛況であった。

実施体制
海士町(町長:協議会代表)
本事業を図るための関係機関との調整、総括及び指導

海士町教育委員会
都市との交流体験活動、定住・移住のきっかけづくり、希望者の受入れ

海士町観光協会
PR活動、体験プログラムの実践等

隠岐國商工会
産業育成、商品開発、新商品の販売促進、島内外への情報発信

海士町漁協
後継者の育成、産業技術の継承、漁業の担い手PRのCM制作

JA隠岐どうぜん海士支所
農水産物双方の商品化等
PAGRTOP